天然更新とは、森林の伐採後において、植栽を行わず、自然に落下した種子から樹木を育成させることで再生を図る方法。地域の気候や風土に適した樹種を再生させることが可能である。
樹木の種子は、毎年、地表面に大量に供給されているが、多くが休眠状態となっている。森林の伐採後、地こしらえなどにより種子が発育しやすい環境を造成することで、これらの種子の発育を促し、森林の再生を図るものである。普通は発芽してくるのは、まずパイオニア的な植物であり、そこから再び遷移の系列をたどるようにして森林が回復する。もっとも、土壌も確保されているから以前にあった樹種はすぐに発芽、萌芽をするので、回復に要する時間は本来の遷移よりは早い。
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ただし、そうやって回復した森林が元と同じか、はまた別の問題である。本州南部の平地や低山にはシイとアラカシを中心とする照葉樹林が多く見かけられるが、これはその多くが本来はタブ林の立地であるらしい。ところが伐採されたときに発芽するのがシイやアラカシの方がはるかに多いため、これらが優先する林ができやすい。それが本来の森林になるには、もっと多くの時間が必要とされると思われる。